奈良の分断県道・大規模都市計画道路レポート

全国の国道では未だ分断区間が残っていて、Web サイトでそのレポートを掲載されている方もいらっしゃる(リンクを参照)。ここでは、奈良県に絞った話で考えてみたい。

奈良県では、R309 天川村−上北山村間が分断国道として残っていたが、この間を結ぶ行者還(ぎょうじゃがえり)林道が国道に指定された(*1)ため、県内で国道が分断されている区間はなくなった(*2)。お隣りの三重県や和歌山県には分断国道が存在する。

しかし、県道や都市計画道路(都計道)には若干分断されている区間が残っているので、その端点をレポートしようと思う。

なお、このコーナー全般に、「本道がすでに開通していて BP 建設区間に未完成部分がある」場合はここに含めていない。また、県道等がふたまた指定になっていて、片方の端点が途切れている場合もここには含めていない。ここでいう「分断」とは同じ路線(他の路線との重複区間も含む)で起点と終点が行き来できないものとする。また、路線の末端が未完成または交通不能の場合もここで取り上げている。

ただし、自転車道については資料が少ないため取り上げていない(今後調査予定)。

何分適当に地図を見ただけなので、抜けや誤りなどはたくさんあると思う。間違いの指摘は大歓迎である。ぜひ筆者までお願いしたい。

参考資料:

・奈良県道路網図(平成13年)奈良県土木部道路建設課

・平成2年度 全国道路交通情勢調査(道路交通センサス)一般交通量調査表 奈良県土木部道路維持課

・平成11年度 全国道路交通情勢調査(道路交通センサス)一般交通量調査表 奈良県土木部道路維持課

・Super Mapple Digital シリーズ 昭文社 (2003-2012)

・ProAtlas シリーズ アルプス社,Yahoo (2003-2012)



路線名分断区間状況(*3)事業計画事業進捗代替路
r104谷田奈良線生駒市山崎町奈良市赤田町未成なしなしなし(広範囲に渡るので)
都計道大和中央道奈良市秋篠町奈良市疋田町未成あり(ただし赤田町疋田町はなし) なし(秋篠町−赤田町は市道へ迂回可能)
奈良市宝来町大和郡山市城町なし大和郡山市区間 r7へ接続。2009年2011年r1 - 市道 - r7
r36天理王寺線河合町穴闇地内未成(*4)→開通あり2010年3月開通 
r187福住上三橋線天理市福住町−奈良市中畑町交通不能あり(別線建設)なし
r267横川三昧田線天理市滝本町天理市竹の内町交通不能なしなし徒歩なら踏破可能
r51天理環状線天理市成願寺町−天理市佐保庄町未成→2008年度開通 2008年度開通遺跡発掘でルート変更
都計道中和幹線(*5)香芝市逢坂香芝市下田東未成→2012年度全線開通あり2012年3月開通 
大和高田市藤森大和高田市松塚あり2010年4月開通 
桜井市三輪桜井市慈恩寺あり2010年4月開通 
r119(*6)明日香清水谷線高取町高取(明日香村・吉野町・大淀町境)高取町高取交通不能なしなしなし(徒歩なら踏破可能)
r277大和高田広陵線大和高田市今里町大和高田市松塚未成なしなしR165-r50(徒歩、自転車、原付クラスなら最短距離で迂回可能
r278橿原新庄線橿原市(起点不明)−大和高田市奥田未成一部あり不明市道。
大和高田市奥田以西は供用
r704竹内河南線葛城市竹内河南町平石
【平石峠】
交通不能なしなしR166-(大阪府側)広域農道
徒歩なら踏破可能
r705(*7)富田林五條線千早赤阪村千早五條市三在町
【久留野峠】
未成なし五條市久留野町−三在町間は2006年開通r261 から峠よりはなし
r155多武峰見瀬線桜井市多武峰明日香村上2009年12月開通 2009年12月開通 
r28吉野室生寺針線吉野町小名東吉野村大字鷲家
【日の森峠】
交通不能なしなし町道−r219−佐倉峠−R166
r31榛原菟田野御杖線東吉野村滝野御杖村桃俣
【差杉峠(西杉峠)】
交通不能なしなしr28-R369(徒歩なら踏破可能)
r783土屋原飯高線御杖村土屋原松阪市飯高町太良木
【請取峠】
交通不能なしなし奈良県道路網図には連絡林道っぽい道があるが、実質廃道
r224大台大迫線川上村入野波(しおのは)地内
【大台辻】
未成なしなしなし(登山道は存在)
r226大台河合線上北山村小橡(ことち)地内
【逆峠】
交通不能・未成(*8)なしなしr40-舗装林道(一部は登山道が存在するが本来のルート通りには徒歩でも通行できない)
r228(*9)東川河合線上北山村小橡(ことち)地内
【荒谷峠】
交通不能・未成なしなしなし
r733川津高野線十津川村杉清−野迫川村大股未成なしなしなし

脚注
(*1) 平成11年交通センサス資料の巻末地図で、川迫ダムから行者還トンネル天川坑口すぐ手前までは国道として表記されていない。これは、あめふらしさんのサイトの資料を見ると暫定国道指定前だからという理由のようだ。

(*2) 平成2年交通センサス資料では、R308 の生駒市南生駒駅前から大阪寄り(奈良県内 4.0km)は交通不能に指定されている。これが、特に昔の各種地図で暗峠区間は自動車通行不能と書かれている(しかしながら、矢田丘陵区間は何も書かれていない)のと同じ原因のようだ。平成11年資料では交通不能指定されていない。

(*3) ここでいう「未成」とは建設されていない区間、「交通不能」とは、道がある(あった)が、実質的に通行できない区間のこと。交通不能は基本的に平成2年の交通センサス資料によっている。

(*4) 平成2年交通センサス資料では交通不能区間になっているが、実態としては未成に近い。

(*5) 都市計画道路「中和幹線」には、西側のR165交点から西名阪柏原ICまでの区間の事業(拡幅)を含んでいない。

(*6) 未開通区間は路線名からの推定。r104と同じく建設計画はないようで、平成11年の交通センサス資料では点線すら表示されていない。

(*7) このページをご覧いただいた方から情報を頂き修正した。2006年に一部供用になったが、奈良県側については大阪府境まで計画が残っているらしい。

(*8) 全体で10.8km。小処温泉の先からクラガリ又谷分かれまで約1kmは交通不能。

(*9) SuperMapple では県道扱いされていない。また、奈良県道路網図でも県道表示されていないものがあった。平成11年交通センサスでは起点よりの区間も全線交通不能扱い(≒全線未供用)されているから、これが根拠のようだ。



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