矢ノ川峠へ向かうものの途中で引き返した僕はその日、進路をさらに熊野市街地へと進めていた。しかし疲労もたまり腹も減ったのでその途中に地図に書かれている小阪トンネルを見てから引き返そうとしたのだった。
地図に両方書かれていたのだが、旧隧道は閉鎖され、また尾鷲側坑口に至っては全く近づくことさえ不可能だった。熊野側坑口は徒歩で近づくことは出来るのだが、そこは鬱蒼とした茂みの中で何とも言えないジメジメとした場所であった。このR42シリーズでは何度も出てくる言葉になるが、お化けが嫌いな僕は写真を撮ったら早急に引き返した。本当に薄暗くなんともいえない感じの場所ではあった。疲労しているから余計にそう感じるのだ。
このR42沿いの旧隧道というのは何故かどこも閉鎖の処置が取られていない。しかしここは金網により閉鎖されている。
|