富山県道67号線
《宇奈月大沢野線》

(大沢野町〜大山町)

【池原二号隧道(F地点からI地点)】

※原則として拡大画像にリンクしています。画像の回りに
水色で縁取ってある画像はリンクされています。
また画像は大山町方面を写した画像です。
振り返って写した画像はその旨注釈を付けています。





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周辺略図





【F地点】
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新しい道路を10mぐらい走って左に折れる

県道67号線はここよりヘアピンカーブをして標高をぐんぐんと上げる。杉木立に囲まれた林道である。道幅は2m幅のアスファルトを盛っただけの道路が続く。待避所や転回所と言ったものは皆無に等しい。路面の真ん中には枯れ枝がたまり、ガードレールもポールもない。忘れた頃に「富山県」というポールが立つのみ。誰が県道と信じるだろうか?


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もともとは未舗装だったのだろう

カーブ半径、幅員ともに狭小なためたーせる号であっても後輪は路肩の縁をトレースせざるおえない。そして舗装の両端には亀裂が生じている。



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ヘアピンカーブで標高を上げると行ってもF地点のみ

ヘアピンで向きを変えた県道67号線は等高線に沿って林間を進む。ときたま漏れる木漏れ日がうれしい。しかしながら、対向車が来たときはどうするのだろう。帰ってきてから思わず考えにふけってしまう。



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ご覧の通り前輪をいっぱいいっぱいもっていっているのに後輪は路肩の縁を通る

F地点よりG地点までは今まで通った中でもかなりの狭路となる。もちろん著しく通行が困難なわけではないのだが、カーブ区間でも幅員が変わらないために後輪の誘導に気を使う。もちろん絶対的幅員というのかアスファルトの幅の問題であり、本当にただ2m幅で道があるわけではないので恐怖感を得るほどでもない。



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この道は林道と言うほかになんと呼べばいいのだろうか? / 富山県のポールが立つ

上の答え→険道と呼べばいいのです。

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送電線の巡視路が別れる / 途中、祠があった

この険道67号線の沿道には祠や石仏がたくさんたっている。由緒ある歴史の道なのか?

戦争前に開削された林道であることは確かのようだが・・・。

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切り通し状になってきた

両側に壁があるとなおさら狭く感じる。法面が斜面で良かった・・・。

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切り通しを往くたーせる号 / 186cmというところかな

アスファルトの幅、つまり道幅をメジャーで測ってみた。
真ん中の枯れ枝の所。186cmというところであるか?

タイヤの部分での幅員が180cmを超える車は著しく走破困難である。

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切り通しを抜けて多少幅員が広がったかな? でも離合は不可能

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県道です。県道。紛れもない県道。それが富山県道67号線。

いや、もっと言おう。
主要地方道 宇奈月大沢野線

どこの話し? 今通っている道路のことですよ。

【G地点】
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またもや右カーブの切り通し
もしやトンネルも近いのか・・・。今度はどんなトンネルが出迎えてくれるのだろう。

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池原二号隧道大沢野側坑口

幅は230cm、最大高さは240cmだった。
(もちろん正確な値ではありません。誤差含みまくりです)


小さい。高さも幅も小さい。そして草木が覆い被さる。
だけど一号隧道の強烈な姿を見た後なので、あまり恐怖感はない。

それどころか、こちらの方が少し広いから安心したぐらいだ。

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たーせる号は往く(大沢野側坑口)

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最初はコンクリートで巻き立ててある / そのうち素掘りをコンクリート吹きつけした物となる

ここも狭い。そして低い。隧道真ん中付近では素掘りでコンクリート吹きつけをしただけとなる。

ただ、一号隧道と違い側壁の凸凹が道路上まで張り出してないので、
ミラーの衝突を避ける心配がない。まっすぐ進むことが出来る。


しかし、実はここも侮ることの出来ないトンネルである。
大沢野側は確かに狭くて、小さい。けど一応、普通のトンネルだった。



ところが大山側坑口まで来てびっくりした。


はたして、オレはこのトンネルから出ることが出来るのか?


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池原二号隧道大山側坑口

確かにあやしい。あやしさ67%というような坑口である。

たぶん、ただの洞穴だったのを、崩落防止の
ためにコンクリート吹きつけしたのだろう。


このトンネル。ただあやしいだけではなかった。

車を通してみて気づいた。



じゃ〜ん

じゃ〜ん

じゃ〜ん

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狭すぎる。


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たーせる号の両サイドの法面との間隔を比べてもらいたい。

握り拳も入らないよ。きっと

5cm・・・いや10cmも開いてないだろう。


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路面の位置で最も狭くなっている

つまり、タイヤの部分での幅員がおおよそ175cmを超える車は物理的に走行不可能。

まちがいなくタイヤの側面を削ってパンクさせること大。

この最も狭い箇所というのは坑口に至る切り通しの部分5,6mほど。

本当にわずかといえばわずかである。

トンネル内は狭いながらも特に大きな問題もなかったのだが、
大山側坑口付近で特に狭くなっている。
それはタイヤの部分である。幸い、壁面は傾斜になっているので
ミラーが当たるほどではないのだが。


そしてやっかいなことなのだが、大山側坑口にあるということは、

大沢野側坑口から入った場合には
出口にあると言うこと。

せっかく通り抜けてきた、いや通り抜けられると言うときに、
これはあまりにひどい仕打ちではないだろうか(笑)。


たーせる号に乗り慣れているとはいえ、行けるとは思ったけどびっくりしたよ。マジで。

えっ、やっぱり通行不能なのかしら・・・」って。

なお大山側坑口から大沢野側坑口に向かう場合には問題ない。トンネルにはいる前に無理と分かる。

しかもありがたいことにトンネルの手前は左カーブ(大沢野方面に向かう場合)ではあるのだが、広くなっているのだ。そこで転回すれば良いのだ。


ところで、なぜこの画像があるかって?

それはだね。私がやせすぎだから。以上。
どうぞ勝手に想像して下さいませ。ある意味命がけだった。



【H地点】
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二号隧道坑口より大山側を見る

こちらからだと右カーブ。そして広くなっている様子がわかるだろうか。
左の部分の草地。十分転回可能。

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坑口より真っ正面はなだらかな崖になっている

正面方向というか、この道路沿いにあるのは
ただひたすらに山林が広がるのみ。また草地というのか
マムシがうにょうにょしてそうなところがまわりに広がる。

きれいとか、そういう光景ではない。なんとも無造作な雑木林。

こんなところでなんかあっても誰も来ない。

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右カーブしてすぐ進行右手に記念碑とお墓

早い話が坑口に並んでいる。

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林道記念碑


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「道林」ではない。「林道」である。それももっともなはず。昭和9年8月7日建立

右には「依加藤○○君之功労」
左には「富山懸知事○○○・・・」

○○は判読不明。解像度を上げて撮影しておくべきだった。
肝心なところでまったく抜けている。すっかり撮れているもんだと思っていた。

帰ってきて画像を見てみたらノイズだらけで読めやしない。

相変わらず使えない奴だ。このコンテンツを作りながら思ふ。

ところでこの記念碑の右隣にはお墓が2つ立っている。
なぜこんなところでお墓なのか・・・。

どうやらこの林道の発起人や世話人と関係している人らしい・・・。
だからここにお墓があるみたいなのだが、そにしても・・・。

なおお墓は2人とも陸軍の人みたいだ。
名前の上に階級とかいろいろ書いてあった。

陸軍が開削した道路なのか? たまたま発起人や世話人が陸軍の人だっただけだろうか。



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上部には石仏が彫られる

なんかしらないが、この道路沿いには祠や石仏が多い。
なぜだろうか。それも明治とか大正のころの。
作った人を見ると名字がほとんど同じだったようだが・・・。


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さらにその左隣には石仏

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しばらくは道幅(平面な部分)自体は広い

アスファルトの部分だけだと狭いけど、
草を刈った部分を見ると元来の幅員はそれなりにありそうだ。

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そのうち道幅自体もアスファルトの幅と変わらなくなりうねうねクネクネ続く

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振り返って写す【大沢野方面を写す】

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道幅は相変わらず狭い / 雑木林みたいな所を進む

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おっと! 路肩にあやしい匂い

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沢を渡る

【I地点】
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路肩が崩れています / えぐられている【右の画像振り返って写す】

崩れている箇所は道幅の2/3ぐらいを支障しているのだが、
その分、外側に膨らんで通っているうちに、法面側の土が固められている。

けっこうしっかりポールを打っている当たり、
当分、修復する気は無さそう。交通に支障がない限り、
とくに何もしないかも知れない。

気になるのはポールが全て崖側、外側に倒れていること。

このたおれかたは大体が大型トラックの内輪差によることがおおい。
ということは、この道をトラックが通るのか?

まてまて、あのトンネルも通るのか・・・?

恐ろしくキツキツな風景となる気がするのだが・・・。
それ以前に通れるか?


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刈り取った草が散らばる / 木陰に涼むたーせる号


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右カーブの先、道は急に開ける / 廃屋がちらほら

どうやらこの鬱蒼とした林間を抜けた地点には集落があったようだ。
2,3軒の廃屋が沿道に散らばる。
またあたかも畑だったような平地が広がる。

集落の守り神であったのかも知れない、
観音像(?)が3体小屋の中に眠る。



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画像右手に見える小屋の中には観音像(?) / 草に覆われた平地

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どうしようもないぐらいこの道幅が変わることはない

この集落の跡らしきところも道幅は一向に変わらない。
そしてこの区間は道が開けてほぼ直線路となっている。

直線路の先はやはり木に覆われたトンネルが続く。


ここまで来たら池原三号隧道まですぐである。




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2001/08/02 作成