2001年5月 天下の酷道R157号温見越えオフ

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かなりいい加減な温見峠周辺略図

遅い昼食で胃を満たしたあと、さらに続く酷道を爆走する。

峠からもう大野市なのだが、市街地まではまだまだはるか先のこと。
生活の匂いがするところまでは、1時間以上は走らねばならない。

その間はただひたすらに温見川に沿って道は続く。

周囲にかつての生活の匂いを残しながら・・・。

峠から温見集落跡までは、いや温見川の川沿いまで
いやになるほどのヘアピンと急勾配で標高をどんどん下げる。

川沿いの道になってからも、川はまだ深い谷底で、
肩を並べるまで延々と下り続ける。


そして温見川と肩を並べる頃になると平地が現れる。

その平地には耕作中の畑が広がり、また掘っ建て小屋も
いくつか並び、人気がないところなのに人の匂いがするところとなる。

そこが廃村、温見。

かつて昭和30年代だったかに集落が隔離される災害が起こり、
そのまま集団離村が行われた地らしい。

と、分かったように書いているが、どうも私はこういうものに疎い。

温見の地、このあたりの廃村を詳しくまとめているウェブが存在する。

詳しくはそのようなサイトを参照していただきたい。
すばらしいサイトがあるが、いまどれとすぐに書けないのが残念だ。
たしかに見た記憶はあるが、その後いつしかアドレスを失念してしまった・・・。



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両サイドが溝となり荒れた舗装路が続く

山側に延々と続く落石防護ネットがこの道路の険しさを物語る。

しかしそのネットは外れ、たわみ、支柱だけとなり、いかんせん恐怖感のみを倍増する。


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温見川が作った雄大なV字谷を道は進む

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急勾配のヘアピン。山肌にへばりつく道路

honさんのバイクが通過中。

岐阜県側は確かに酷道であるが、山岳道路のような険しさは見られなかった。
これは福井県側の特徴である。険しい山岳道路が続く。

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うねうねくねくねどころではない。雄大なスケールを描き道は続く

左上の道路に注目。
豆粒みたいな車が2台。
R34さんとふれあくさん。

このときゆっくり行こうと決意しました(爆)。

いったいどこまで行ってしまうのだろうか・・・。
うちを境に2分されてしまった(笑)。

というか、うちの後ろにはラシーン号しかいないのだが・・・。


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ガードレールもなくなった。山肌にへばりつく。
V字の傾斜が緩やかなためたしかに深い谷を走るが、最狂区間ほどの恐怖感を持たないですむ。

だが、落ちたら死ぬことには変わりないと思う・・・。



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荒々しい切り通しの中、道はコンクリート舗装が続く。

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やっと、温見川の川沿いまで来た。

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今来た道を振り返ると幾重にも道が重なる

温見川の源流の一つ、登谷だろうか。上部では砂防工事が進められているようだ。


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国道標識が立つ 峠から始まった大野市の字名、温見はいつまで続くのであろう。

大野市と聞けばなんとも開けたところの市街地を思い浮かべるが、
この人里とおく離れた地もまた、大野市なのだ。

そういえば静岡市もえらく広い市で、県庁都市とは思えないような、
林道でしかたどり着けないような所もある。
あの町中に比べたら秘境の地ともいえる井川湖周辺も静岡市であり、
南アルプスもまた静岡市なのだ。不思議な話である。

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ガードロープであるところがまた何とも良い  右の画像直進したところ

真ん中の所だけど・・・なんであそこだけガードロープがないのでしょう?

まさか突っ込んだとか・・・?


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川側(左)のガードレールは消滅し、崖側(右)のガードレールはぐしゃぐしゃ。

やっぱり雪のせいか・・・。
これ、きっと毎年直すようだからとほっぽってあるのだろうか・・・。


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そのうちガードロープの無くなった。この微妙に広い幅員が(対向車がなければ)どんなに心強いことか・・・

というのは、左は深い谷底だから。

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橋の欄干は無くなっている。コンクリート舗装の荒れた路面が続く。

崖側はコンクリートブロックが並んでいる。そして荒々しい息を吹きかける断崖は、
なんとも心細い落石防護ネットが覆う。

実はこの画像を見てなんとなく感じるものがないだろうか。

林道でも無い、かといって何とも言えない雰囲気の道路。

そうかつて日本の至る所で見られた国道、県道の峠に似てないだろうか?

私の戯言。それは承知の上である。たしかに戯言以上の何ものでもない。

しかし、なぜか私はとても懐かしい感じがしたのだ。


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路肩は丸裸でもないか・・・〔画像は能郷方面を写す〕。一応コンクリートで補強されているが、
谷底まで遙かに続く急傾斜は、ある意味あまりの高さに「恐さ」を忘れさせてくれる。

でもガードレールはない。離合所もあまり無い。
ダンプが来たら大変だ。

ここも間違いなく、

落ちたら死ぬ!!

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川をはさんで反対側の谷スジには、雪が残っている。

この雪がいずれ溶け、福井の平野を潤す。

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だんだんと高度を下げる

舗装もアスファルトなのかコンクリートなのか良く分からない。
ただ4m幅?ぐらいで舗装しただけという道路が続く。

離合所はあっても舗装されていない。
なんともありふれた安っぽい道。いや林道のような道。

「どんな道?」 そんな喩えのしようのないような道路が続く。

前の車は追い抜いていった車(爆)。つ〜か、先に行かせた車。

2,3台に抜かれたような気が・・・。

先頭のシーラさんたち遅くてゴメン!


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そのまま走ると平地に出る。そして、何か忘れたが頑丈そうな建物が2,3棟見えてくる。

そこが廃村、温見。

右の画像青い柵が見える。NTTだったけな。なんだろう。
確か、通信系の設備だと思った。

実は写真を撮ろうと思っていたのだが、
あいにくメモリーカード切れを起こした。

そのため写真を撮ることが出来なかったのだ。


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ふるさとの跡の石碑

おそらく村の中心地だったであろう、白山神社の敷地にある。


そしてそこには今も人が集う。


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Copyright (C) 2001 H.Yamashita
2001/06/23 作成