国道421号線 石榑峠

《三重県大安町〜滋賀県永源寺町》



421号石榑周辺略図



これが石榑峠だ!!



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こ、こ、これは、まさか・・・、

やっぱりそうだ!!

石榑峠だぁっ!!!


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ついに到達!

しばし感慨に浸ることにする。

しかし、寒い。9月の頭だというのに、ここは妙に寒い。

鼻水が出てくる。

が、とりあえず、お約束の写真を撮らないことには始まらないわけである!




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お約束の写真を撮る
(三重県側より撮る)



もう少し前にここにきていれば、落書きが無い美しい石榑コンクリ〜トブロックで記念写真が撮れたのだが、まぁ仕方ない。



物足りないという方のために滋賀県側からも撮る

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(滋賀県側より撮る)

ど〜せ車なんて通らないだろうと思っているといきなし
カローラバンとかが現れてくるから要注意。
何しろここは都市と都市を結ぶ酷道なのだから。








超図解!? 石榑峠?



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(滋賀県側より三重県側を見る)

三重県側より上ってくるとまさしく峠の入口とも言える箇所にコンクリートブロックが鎮座しているのである。石榑峠自体はそんなに広いわけでもない。この通り、幅員が多少広がっている程度である。考え方を変えると、コンクリートブロックに遮られ泣く泣く引き返す転回所程度のスペースというわけである。ここには登山道が通っており、休日には登山を楽しむ人の駐車スペースとなってしまう。右に見えるのはNTT電波塔への道。さきほどの続きだ。一つ向こうの山の頂上にあるようであり、まだまだ上っていくのだ。道の状態はずっと先ほどのままのようである。

もうこの箇所を過ぎればあとは三重県側はなだらかな勾配で下っていくのである。峠からは遮るものは無いので、もしかしたら展望が開けるかも知れないが、なにしろこの天気では分からない...。




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(三重県側より滋賀県側を見る)

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永源寺ダム石榑雨量局

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県境はコンクリートブロックの位置ではないようだ(県境標識の位置より)。つまり峠のサミットではないようである。この国道のサミットはコンクリートブロック付近にあるのだ。そこを過ぎれば、下り勾配に転じている。右手に見えるの砂地の所を少し上ると、「永源寺ダム石榑雨量局」の観測施設がある。観測施設と言っても、大げさなものではなく、よくある小さな無人測候所だ。アンテナが立っていて電波で送信しているようだ。



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電波塔への道を見る




(1)ゲートの前に立つ


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ゲートで閉鎖されている

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かわいいキロポスト




(2)中に入って振り返る


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三重県側を見る

画面左手に例のコンクリートブロックが写っている。なるほど、どう見ても道なりはNTT電波塔へ続いている作りだ。これこそがまさしくこの峠、いや石榑最狂区間の由来するところでもあるように思う。



(3)上から規制標識Bを見る


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電波塔への道から見る

広くなっているところの幅員とはご覧のような幅員、もし他に車が止まってなければ、オフ会としてやって来て、お昼を食べていても十分な幅員である。



(4)県境(標識)を見る


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電波塔への道から見る

ちょうど、この上ぐらいの所に永源寺ダムの石榑雨量局がある



(5)滋賀県側の国道421号線を見る


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電波塔への道から見る

三重県側と比べてとりわけて険しい山岳道路という様相は無い。また、幅員も1.5車線ぐらいでずっと続くのだ。



コンクリートブロックを見る




(1)斜め上から見る



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画像右手が三重県、左手が滋賀県

上にフックが付いている。クレーン車でつり上げられるようになっているのだろうか。斜めに配置されたガードレールがまた重要なポイント。もし無いとしたらこの上なく通りづらいことであろう。



(2)お約束のメジャーで計ることにする



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2.09mというところかな

とりあえず、お約束のメジャーで測る。といっても、参考程度に扱って下さい。焦っていたし、完全に直角出して計ったわけではありませんので。

2.09mぐらいかな? とりあえず、標識通り、2.0mまでならなんとか通れるわけだ。R34さんが計ったところ三重県側と滋賀県側で若干幅が違うようです。



規制標識を見る




(1)規制標識 A を見る



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三重県の県境標識の手前に立っている。幅員減少の標識。三重県のシールが付いている。



(2)規制標識 B を見る


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ちょうど幅員が広がっているところに立っている標識である。これは規制のための標識だ。麓に立っているのと同一である。



(3)規制標識 C を見る


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滋賀県側の通行規制標識。こちらは異常気象時の通行規制の標識だ。



(4)道路表示板を見る


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道路情報板。よくある、おなじみのサボ式のもの。特に何も出てないがひっくり返っているだけである。ボロボロになってしばらく表示してないのだろう。麓には電光式の立派なものがあるし、ここにきていまさら表示する必要もないのかも知れない。
となりには大型車通り抜けできませんという看板と古びた2.0m幅規制の標識が立つ。しかし、落書きの被害に遭ってしまいもう、その存在はさらに朽ちたものとなった。




その他を見る




(1)峠より滋賀県側


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電波塔への道はさらに上り続ける。立派な石垣である。滋賀県側の道路と言えば、峠付近は幅員は1.3車線程度。こちらの道路もいやみなことに山側に側溝がが設けられており、非常に走りにくい。中途半端に幅員がある分余計に嫌だ。



(2)峠より三重県側


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いわゆるコンクリートブロックから三重県側を見ている。あきらかに国道が電波塔への道に割り込んでいる作りだ。




(3)峠を通る登山道


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最狂区間の実態。つまりそれは、あの最狂区間がもともと電波塔への道として作られたことにあるのではないかということである。

三重県側の麓側ブロック区間から先は、NTT(その昔だから電電公社か)の電波塔のための私道だったのではないだろうか。そうずっと昔に出来ていたのではないか。
その後、滋賀県側より、道路が石榑峠まで延びてきた。滋賀と三重を結ぶ道路であるが、新たに作るのも勿体ないのか、せっかくだから、そのまま電波塔への道に取り付け、そこを代行道路のような形で供用。
電波塔への私道なものだから、道路規格が極端に低く、国道として供用するにはあまりに酷い道であるから両端にコンクリートブロックをおいて、通る車の車幅を制限した・・・・。
あくまで私が思いついた仮想話であるが、道路の取り付け方などをみているとそんなような気がする。まぁ空想であまり物事を語ってはいけないが・・・。



そして・・・。そう、それは、例のコンクリートブロックの間隔を計ろうとデジカメとメジャーを片手に石榑峠をうろついていたときのこと。
まさしく、その間隔を計ろうとメジャーを伸ばし、コンクリートブロックに近づいたときのことである。
滋賀県側から一台のデミオがやってきた。邪魔をしては行けないので、そのままの体制で路肩に避けた。


鼻水を垂らし、無精ひげ面で、片手にデジカメ、もう一方にはメジャーを持っている。不審者以外の何者でもない。

そのまま通り抜けるかなと思ったとき、そのデミオは急ブレーキで止まったのである。寒いから早く通り抜けろ!とか心で思いつつ、その車を見ると、若いカップルである。彼女が運転していて、彼氏は助手席にいた。

あっ、お互いに見つめ合って、いままさに起ころうとしている事態を目と目で語り合っているではないか!!

1分と15秒経過後、すーっと窓が開いて、助手席にいた彼氏が私に問いかけてきた。

『この道通れますか?』

いつものことである。

「この先、多少道幅が狭いけど大丈夫ですよ」

と、慣れっこで私は答える。
その後、1分ぐらいかけながら歩く速度よりも遅く、慎重にコンクリートブロックを通過していた。
助手席側の窓も開けて、「こっち大丈夫だよ」とかやりとりしながら。


2001年9月3日。17時頃。まさに不審者以外の何者でもない私は路肩にボーッと佇んでいたがとてもいたたまれない。何か私というものを象徴するかのような出来事である。

いいのだ。私には一人が似合っているのだ。




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