特別企画：惜別！　都道３２号線小峰峠

惜別！　都道３２号線（秋川街道）

小峰峠旧道

《さようなら　秋川街道に残った難所》

旧道分岐点に新たに設けられた標識

秋川街道はセンターライン付きの２車線路である。そんな道路を五日市に向けて走っていると、突然と道幅が半分になり鬱蒼とした林間を通る木漏れ日が嬉しいような道となる。
ヘアピンカーブをして尾根が近くなったころ、小峰隧道という狭いトンネルが姿を現した。大正年間に作られた煉瓦巻の歴史あるトンネルだ。ここが小峰峠である。

トンネルを抜けてあきる野市に入っても道幅は若干広がるものの、相変わらずカーブ半径は小さい。そんなうねうねクネクネ道を進んでいると唐突に新しいトンネルの坑口が目に入ってくる。

直線距離にしても実際の距離でもごくわずかな区間であるが、小峰峠を越える区間は、ずっとこのままだった。しかし、大型車通行止めであり、また八王子と五日市を結ぶバス路線も通るこの街道も改良の波は水面下で逐一と進んでいたのだった。

トンネル自体は２０００年には掘り上がっていたのだが、取り付け道路の用地買収などは長いこと進まなかった。しかしついに２００２年２月１１日に新小峰トンネルは供用され、小峰隧道を通る旧道は閉鎖となったのだ。閉鎖についてはやむを得ないことだろう。現在でも不法投棄に悩まされているような道路なのだから・・・。

長いことその任にあたっていた小峰隧道も静かな眠りにつく。乗用車とすら離合は手厳しい道路に、二人乗務でやってきた大型バスも、思い出となった。

ごくろうさま。そしてありがとう。

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