2001年5月 天下の酷道R157号温見越えオフ

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峠の頂上での記念写真(誰が誰でしょう? へ〜ん、教えないよ〜だ!)
※通行不能看板は路肩に落ちていたのでちょっとの間だけお借りしました。

・・・ もくじ ・・・

《Page 1》 樽見駅を出発し、いざ温見へ〔樽見駅→能郷〕
《Page 2》 最狭区間もとい最狂区間〔能郷→黒津(1)〕
《Page 3》 落ちたら死ぬ区間も終わり〔能郷→黒津(2)〕
《Page 4》 途中われわれを騙す2車線の快適路〔黒津→大河原〕
《Page 5》 萌ゆる新緑はいっそう濃く若葉となり、川は路上を流れる〔大河原→温見峠(1)〕
《Page 6》 路上河川と戯れ、そしてついに峠へ到達す〔大河原→温見峠(2)〕
《Page 7》 峠で遅い昼食をとり、福井県側への酷道にそなえ休息す〔温見峠〕
《Page 8》 福井県側はかつての国道の幻影であり、廃村温見に人が集う〔温見峠→廃村温見〕
《Page 9》 廃村温見を過ぎ、改良工事の魔の手は熊河に迫る〔廃村温見→熊河TN〕
《Page 10》 廃村伊勢へと通じる県道230号線を分岐する〔熊河TN→摩耶姫湖〕


2001年5月27日。天気:雨のち曇りのち晴れのち雷雨(ひぇぇ〜!)。

2001年春の418号探訪オフで本体オフが終了したあとも駐車場で話していたときに今度はぜひ温見峠を越えようということになり、そのまま温見オフ会の実施が決定された。残念ながらその場にいたECUさんは都合から来られなかったが、前回のオフ会とほぼ同じメンバーが集い、さらに今回は愛知と長野と富山からも新たにご参加いただいた。かなり濃い集団が形成された。

今回のオフは、というよりは私のオフ会のスタンスは「思いのままに走る」である。オフ会としてある集団が結成されるがその中身は、峠を攻めるも良し、路傍に咲く花と戯れても良し。目的地は一緒。目的地を目指してあるときは流星のごとく走り、あるときは路肩に車を止めて雑談に花を咲かせ、それぞれが満足する形で進んで行こうという形態だ。幼稚園の遠足ではない、結果として縦列走行になるときもあるが、そのほとんどは自分の好きなように走るのだ。そしてそれぞれ思い思いに満足する。広いところがあったり、珍しい物があれば、止まって待つ。遅くても決して心配はいらない。なぜならゆっくり行っても、その間に到着した面々で話が盛り上がっている。結局遅くなって、その場に来てからも話が止まらない。

もしオフ会に少しでも興味を持った方、全くなんの心配もいらない。おそくても、はやくても。幼稚園の遠足でも、観光バスでも無いのだ。走るのが好きな連中、いや道が好きな連中が集まっているのだ。だからみんなその点、分かっているのだ。

集団で越えるのはどんなのかというと、「本当に楽しい!」のだ。たしかに一人ゆっくり回ることが多いというか、いつもそうしていた私であるが、このみんなで越えるというのにはまりつつある。何が楽しいのか? 目の前で展開する物、全てが楽しいのだ。

そして、峠の頂上でのお弁当タイム。みんなで路肩にシートを広げてご飯を食べるなんて言う経験は中学以来のような物であろう。そして記念写真。峠を下りたら今度はファミレスみたいなところでお食事タイム。話に華が咲かないわけがない。ここで本体オフは終わるのだが、たいてい何人かで2次会みたいな感じであるのだが今回は温泉に行ってしまう。そしてまた話が止まらない。楽しんでいるうちに温泉の閉館の時。う〜ん、やっぱり泊まりでしょ。次のオフ会は富山村宿泊コースに決定される。

長ったらしいことを書いたが、ある方からどんな感じなのかということで聞かれたのだが、それを言ったら面白そうと言われたためである。今回のオフ会に少しでも興味を持った方、ぜひ次回お越し頂ければと思う。

これがやまてつHPのオフ会なのである。

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酷道158号 安房峠(旧道) 正面は平湯方面

今回は管理人は前日昼過ぎまで働いて、午後に東京を出発した。20号を飛ばす。諏訪に来たらいつものことだからと、今回も諏訪から高速に入りハイウェイ温泉諏訪湖に入る。せっかく高速に乗ったからと松本まで行く。今回は温見越えの集合地根尾村まで158号で高山に出て41号、257号、472号と通り、美濃から根尾村に通じている418号に出ようと思った。
158号の安房峠旧道は私が免許を取ってからは一度も通ってないことに気付き、そこは旧道を進む。狭い道が続く。峠は誰もいない淋しいところだった。また雷雲のような真っ黒い雲が速いスピードで駆けめぐる。おどろおそろしい。明日は雨は大丈夫だろうか・・・。するとやっぱり平湯に近づいた頃に雨が降ってきた。その後止む気配なし。宿泊地は東海北陸道の古城山PAと決めたので先を急ぐ。472号では気になっていた坂本峠も旧道を進む。

なんとかPAにつき、夜が明けるのを待つ。なかなか寝付けなかった・・・。
6時をまわれば明るい。起きてしまった。7時まで1時間。ボ〜っとしていた。その間も雨が降ったり止んだり。心配になる。しかも今回はバイクの方もいるのに・・・。

そういえば1年前も雨だったなぁ・・・。ふと思い出す。ケッタマシン(おりたたみちゃりんこ)をゲットして418に初めて挑んだ日。それが2000年5月27日のことなのだ。もう1年もたつのか・・・。はやい物だ。そのときは朝は曇りだったが昼前から大雨。大荒れの天気などと天気予報で行っていたような気がする。ぶらぶらしていた。油坂峠に行ったり、神岡に行ったり、富山に行ったり・・・。あのときも大雨だった。

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酷道472号 坂本峠旧道(新道は飛騨美濃有料道路坂本トンネル)

さて、7時もまわったので腹も減ってきたし、おもむろに車のエンジンをかける。とりあえず次のインターでおりよう。1区間しか使ってないのにかなりの時間いたが大丈夫だろうか? インターの出口でちょっと心配になる。だが無事パス。おりてタイムリー(コンビニ)で朝食と水(南アルプスの天然水2L)をゲット。なぜか昼飯は全く意識していなかった。

駐車場でウナギ飯を食う。あまり食が進まない。体調が完全体ではなかったのだろう。いつになくゆっくりと30分ぐらいかけて食う。しかしまだ8時前。9時50分樽見駅集合なのだが、あとは418の一本道。通ったことはないとはいえ、地図を見る限りどうみても早いと思う。このあたりを当てもなくぶらぶらする。そのうち美山町に入った。路肩にバス停が立っている。バスは来るかな? 時刻表を見ると8時台に1本と9時台に1本あった。よし、それを撮ろう。美山の町を走り狭いポイントを見つける。そしてバスを撮る。

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美山町内を走る岐阜バス。どうやって離合するの〜?

日曜の朝だというのに6人近いお年寄りを乗せていた。どうやらコミュニティバスらしい。

これだけにしておけば良かったのだ。このあと、9時台も撮りたくなってバスを待つ。しかし時間になってもやってこない。まぁ5分ぐらい遅れるだろう、10分ぐらい遅れるよ!とか言っている内に9時半間近。もうダメだとあきらめて418を飛ばす。山道がうねりくねりしている。エンブレを利かすタメにも、加速を良くするためにもATギアを2速に固定する。シーラさんからメールが入る。樽見駅に9時半だっただろうか、に来れれば汽車が見れると!。でも全然、無理だった。他の人たちは既に樽見にいるに違いない。8時台のバスでやめておけば50分前には樽見に着けただろうに・・・。
申し訳なく思いながら車を飛ばす。樽見駅がどこにあるかすら知らなかったが心配はいらなかった。418の沿道にあった。坂道から駅の構内が見える。車が止まっている。見覚えのある車ばかりだ。そして駅舎の前には大勢の人がいる。あぁ〜、みなさん着いていたのか・・・。右折ウィンカーを出し、構内に入る。こっちゃんさんの車らしい、らし〜ん号の後ろに付ける。9時58分? いや10時ギリギリ。本来の集合場所に10時だったので、まぁギリギリ間に合ったがみなさん樽見駅に集合している様子。

今回のメンバーは前回もお越し頂いた、シーラさん、R34さん、こっちゃんさん、ゆんさんご一行、の他にうちと相互リンク中のhonさん、ふれあくさん、そして参加メールをいただいたあおっちさん。

あおっちさんは初めてのため、一人待っていたから車からたぶんそうだろうと思い、最初に挨拶に行く。他の皆さんはもう盛り上がっていた。ふと気づけば雨があがっている。晴れではないが、良かった。

しかし、けっこう盛り上がっている。当分出発できそうにない。自己紹介みたいな、そうでないのをしてとりあえず、能郷、最狭区間の手前まで行こうということになる。うちの車は2速で走っていたからエンジンをかけっぱなしだった。かなり話していたから止めておけば良かった。


そういえば、雨も心配だったけど、それ以上に通れるかも心配だ。どこに聞いても通行止めとしか教えてくれなかった。

そして、

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国道157号福井方面通行止め【クリックすると拡大】

157に入ってしばらく進むと写真の電光掲示板が・・・。やっぱり通行止めらしい。はたして通れるだろうか。
私は写真を撮りたくて車を止めたが、他の方ははるか彼方へ消えていきました・・・。

こっちゃんさんご一行のラシーン号は終始私の後ろを走っていました。

今回もやっぱりMT比率が高過ぎ。ラシーン号もMTでした。うちのはATだったので
上り坂で止まったりとろかったりすみませんでした(>こっちゃんさん、ゆんさんご一行さま)。

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やっとおいついたぜ! べいびぃー!

前を行くのはあおっちさんのシビック号(ひそかにMTなんだな)。そしてその前は言わずと知れたR34さん。

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2車線が1車線になる。集落の中。だんだんと酷道になる。

ちなみに左端の青い影はあたしの車に積んである
洗車タオル青(スタンドからぱくって(いえ借りて)きた奴)です。

そして進んでいくと能郷集落の手前、能郷橋(昭和31年12月竣功)を渡ります。

この渡った先が大型車最終転回場です。まぁようはここがT字路になっていて、
その路地にケツ突っ込んで引き返してくれということでしょう。

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能郷橋を渡った先。多少広くなっている、なんか異様な車の集団が(笑)・・・・。
右の画像は渡って振り返ります。しかしすごく水が綺麗でした。そこに写っている人は釣り人。


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標識をあっぷぅ!! 標識のたもとにも通行不能。わかったってば。そして右には気になる看板。

「R157黒津以遠 路側決壊の為 通行止」

路側決壊というのが気になる。それ以上に通れるか気になる。でも意外に対向車が多いんだな。


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この標識よく見ると上から書き直している
以前は(黒津以遠は8mを超える車)
だったようだ。なぜ書き直されたかは不明。
そして7.7mと30cm縮まった理由も不明。

7.7mということはチョロQバスならば通れるかな。まぁダンプが通るらしいし。

そして記念撮影、雑談と話が盛り上がっているうちにまた進むべぇということになる。

シーラさんは常に先頭。


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そして能郷の集落を抜けてとうとう本当に酷道157号に来てしまいました。
このさき集落はあるのですが、生活の匂いはしない区間になります。

ここがアプローチ区間、入口になるわけです。といっても集落内の1車線を
右カーブするといきなしこの標識がたっているだけです。

そして重要なのはこの写真を撮っている左では奥さんが洗濯物を干しています。
道路と人家の境がわかりませんでした。軒先を進んでいく感じです。

やっぱり天下の酷道ですわ。

奥さんいるし、子供もいるし目を付けられないうちに撮影して逃げます。

しかし・・・、

ここも「通行止め」ぞね。しかも黒津〜温見峠。
左の写真の奥の看板が右の写真なんですが、
そこにも「全面通行止め」が・・・。

本当に福井県にいけるんだべか・・・。


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標識の先はこんな感じだし・・・。杉木立の中、満足に離合所もありません。

しかしこの直線の奥、左カーブの所に車の影が見えます・・・。

「なんだべぇ?」


そしてその左カーブを曲がると目の前に現れたのは・・・!!

「落ちたら死ぬ!!

有名なあの標識です。看板です。この刺激的すぎる看板・・・。本当にありました。
そして、この場所ですが本当、左カーブをちょい先にあるんです。

この左カーブ自体は2車線分確保されていて多少広くなっています。

しかし、対向車や追い抜く車の多いこと。やっぱり休日だからでしょうね。

「それ以前に通行止めじゃぁないのかな?」

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【右の写真はくりっくすると拡大】

出った〜!! この先は大型車通行不能だよ標識です。通って通れないことはないと思いますが、
たぶん前にも後ろにも進めなくなることでしょう。とにかく酷道度157%って感じです。

ついでにここにはいつもこんなに人いないですよ。

#ちなみにここにも「全面通行止め」が・・・。

418もすごいけど、ここも凄すぎ・・・。まぁ興味のある方は行ってみて下さい。
対向車がなければ全然418よりは気は楽だと思いますが、
かなり恐いです。ガードレールありません。ガードレールがあると
通れないわけではないのですが、なぜかガードレールがありません。

ちなみに興味があるからと行って事故にあっても当方責任持てません。

くれぐれも安全運転で。

418と同じポールがたつだけです。まぁ見晴らしの良いところは結構少ないです。
木が茂っています。途中見晴らしが良いと思ったら、路肩に祠がありました・・・。
・・・はい。あまり深く問いつめませんがそういうところみたいです。ここは。
418同様、落ちなくても対向車来たら生きた心地しないです。

この区間でダンプとすれ違ったというシーラさんに思わず敬礼したくなりました。


この区間、能郷〜黒津間はこの酷道の中でも1,2を争うほどのヘビー区間です。
しかも集落のすぐそばにあったりします。人里離れたところではないのです。

言うなれば集落と集落を結ぶ区間・・・。

この区間で岐阜側から来た者にたぐいまれなる恐怖感を植え付けます。

そしてこれだけでは終わらないのがこの酷道。今度は川が道路の上を渡ります。

「えっ! ふつう、道路って川の上を渡るものではないの・・・?」

ちがいます。ここでは川が道路を横切るのです。

はぁ、おそろしや。酷道の名に恥じない酷道です。
さすが天下の温見越え・・・。

最狭もとい最狂区間、川が道路を横切るは次回お楽しみに。

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迷える酷道

断崖絶壁にへばりつくこの道路の路肩を示すのは貧弱なポール・・・。
しかし白線がすごく有り難く感じた。これで白線がなかったら
たぶんあと3.5倍は恐いと思う・・・。



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Copyright (C) 2001 H.Yamashita
2001/06/07 作成